数学月間の会SGKのURLは,https://sgk2005.org/
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立方体の上の面の対角線にレールがあり,下の面の対角線(上の面の対角線とは直交)にもレールがあります.下のレールの端(頂点)と上のレールの中点(面の中心)とを結ぶ長さの「線分」があり,この線分(長さを変えない)の両端はレール上をすべることができます.線分が包絡線となり囲む図形(リノイド)の表面の形を推理してください.
立方体の1辺の長さを2aとすると,リノイド体積はいくらですか.
なかなか難しいですが,線分の動きを頭の中でシミュレーションした以下の図が参考になります.
立方体の1辺の長さを2aとすると,線分KFの長さはa√6です.
図のような,座標系で考えます:
K(xK,0,−a),F(0,yF,a),M(x,y,z)とします.
→KM(x−xK,y,Z+a),→FM(x,y−yF,z−a)
なので,次の方程式が得られます.
x−xKx=z+az−a=yy−yF
これを解いて, xK=2axa−z,yF=2aya+z
一方, {KF2=x2K+y2F+4a2KF=a√6 ⇒ x2F+y2F=2a2 であるので,xF,yFを代入して,
(2axa−z)2+(2aya+z)2=2a2 ⇒ 2x2(a−z)2+2y2(a+z)2=1
このリノイドの水平(すなわち軸Ozに垂直)断面の方程式を得るためには,
zの値を区間(−a,a)でスライスする.
この方程式は,半軸にx=(a−z)/√2,y=(a+z)/√2を持つ楕円の方程式になる.
楕円の面積Sは, S=π⋅(a−z)√2⋅(a+z)√2=π2(a2−z2)
ゆえに,リノイドの体積Vは, V=π2∫a−a(a2−z2)dz=2πa33